インプラント検診の重要性~長くインプラントを使用するために~|名古屋の歯科医院・テルミナ歯科クリニック

インプラントコラム「咬める喜び」COLUMN

インプラントコラム「咬める喜び」
装飾医院情報

医療法人エルザ会 テルミナ歯科クリニック

  • 住所
    〒450-0002
    愛知県名古屋市中村区名駅1-1-4
    JR名古屋駅コンコース
    ファッションワン内
    ※アクセスの利便性も良いため、名古屋近郊以外にも、岐阜・三重からの患者様にもご来院いただいております。
  • 電話番号
    0120-455-758
  • 診療時間

    月・火・水・金

    9:30~18:30

    土・祝

    9:00~18:00

  • 休診日

    木曜・日曜

海外でのインプラント学会にて

インプラント治療の研究の様子

インプラント学会の同士

海外のインプラント学会

咬める喜び128

PRP、PRF、CGFなどの自家再生医療材料

テルミナ歯科クリニック
副院長鳥村 亜矢

再生医療のひとつに、患者さんの血液から作ることができるPRP、PRF、CGFと言われる材料があります。
まずPRP(多血小板血漿platelet rich plasma)とは、患者さんから採取した血液を遠心分離して作られる、濃縮した血小板と白血球が含まれた血漿です。
歯科においては、インプラント治療時のGBR(骨再生誘導療法)や歯周外科治療などにPRPが使われますが、形成外科をはじめ、美容外科、整形外科、外科、基礎医学など広範な領域でも活用されています。
PRPには、骨や歯肉などの成長因子が多く含まれています。PRPを使用することでその成長因子が放出され、組織を再生させる細胞の活性化によって歯肉の治癒や血管新生を促進する効果があると言われています。さらには骨の治癒を促進するという報告もあります。
また、血小板には何種類かの血液凝固因子が含まれていますが、PRPは血小板が凝固したものなので止血効果もあると言われています。それ以外にも、骨補填材と混ぜることで骨補填材の操作を容易にします。
次にPRFは、platelet rich fibrinの略で、多血小板フィブリンと言います。フィブリンとは、血液が固まる作用に関わっている繊維状のタンパク質のことです。PRFの中には白血球と血小板、それに含まれる成長因子が豊富に含まれています。
抜歯窩(歯を抜いた後の穴)はそのままだとかなり大きな穴になり、今後のインプラントの埋入が困難になるため、抜歯後の細菌感染した歯肉を掻き出してきれいにし、骨補填材とPRFを混ぜてスペースの維持を行い、吸収しないタイプのメンブレン(膜)で覆って抜歯した後の穴を塞がずにオープンな状態で糸を固定します。(オープンにするのは、健康な歯肉を保存しやすくするためです)
最後にCGF(concentrated growth factors)とは、PRPと同様の作用を持ち、PRPより簡単に作成できる材料です。
PRP、PRF、CGFなどの材料は、患者さん自身の血液から採取し、人工的な薬剤を加えることなく遠心分離機にかけるだけで作ることができるので、安全であるという利点があります。その結果、術後の経過もよくなり、治癒期間の短縮にもつながります。
昨年11月25日に「再生医療安全確保法」が施行されました。
患者さんの血液を採取し、遠心分離して作成されるフィブリンゲル(PRF、CGF)やPRPも法の対象となることが決定し、当クリニックでも届出等の手続きを行っている最中です。
医療は常に進化していますが、それとともに取り巻く環境も逐次変化していきます。我々医療従事者は、環境の変化にいち早く対応し、患者さんに安心安全な医療を提供していく義務があると考えています。

■2015/04/30